ご挨拶

創設者中村静尾は、幼少期に母子家庭となり、学業を断念した経験から、同様の若者を助けるため奨学事業を志して財団を立ち上げました。当初は自ら働いたお金と私財を財団に寄付する形で奨学金を支給し、更に奨学事業を拡大するために現在地に商業ビルを建設し、その賃貸収入で奨学生数を飛躍的に増加させました。中村静尾は質素に生活しながら、奨学事業の拡大に全てを捧げた生涯でした。
財団設立時の奨学生は12名で、商業ビル建築後は350名になり、現在では600名に増加し、卒業生累計は6,400名を超える規模になりました。
私共は、「優秀な資質と向上心がありながら経済的に恵まれないことで、夢や希望を捨ててしまうことの無い様、そんな若者に手を差しのべる」という創設者の崇高な遺志を引継いだ運営に努めております。「この助けが若者たちの新たな活力を呼び起して、やがて国内外の有為な人材として活躍される」ことを切に願って、応援して参ります。

代表理事 中村信一

創設者

創設者中村静尾は、明治28年福岡県(小倉南区)に生まれるが、幼くして母子家庭となったことで女学校を中退しなければなりませんでした。進路を変更し18才で産婆試験に合格、これが家計を助けることとなりました。 大正13年に上京し、昭和2年頃から飲食店を開業、当時人気の映画館、劇場を開業、貿易やデパート業も起こし、旺盛な事業意欲で次々と事業を成功させました。 この間も、少女時代の経済的事情から勉学の道を閉ざされたことの悔しさを忘れることはありませんでした。 昭和10年頃から“勉強を志す者への学費援助”を自己資金で少しずつ始めていました。

「経済的理由により修学困難な学生に学費を援助する」という強い意思で、昭和22年に文部大臣の許可を受け財団法人中村積善会を設立しました。人生の目標としている奨学事業を正式に開始しました。
以降は、学費援助を一層拡大したい一心から、全ての事業の全利益を奨学金に投じ、奨学財源増加と安定を図るため現在地に商業ビルを82才で建設し、自己所有地をも財団に提供して92才で没しました。
中村静尾は、生涯に亘り言行一致徹底実行を貫き、私生活も徹底した質素勤倹そのものであったようです。

衣食住の全てについて、そこまでするかと言う程の徹底ぶりであったと伝え聞きます。
また、対人関係は、努力する者とそうでない者を区分視し、安易な借財や苦労を避けようとする者に対しては相手にせず、納得のいく事情を認めた時は驚くほどの支援をしたというエピソードも多く有るようです。

晩年、健康が優れない日々が続くなかにあっても社会への還元の意志を貫き、中村積善会の永続を熟慮し、世のため学生のために何をすべきかについて考えることを職員にも求め、自らはその行動をもって日々示されていました。

沿革

奨学金年間支給額推移